理論・科学

水素水ってただの水?体に良いのか、悪いのか?

水素水はただの水
CHIKA

「水素水って、結局ただの水じゃないの?」「体に悪いって聞いたけど、本当?」 そんな気持ちで検索された方に向けて書いてみました。

先に結論をお伝えします。

  • 水素水は「ただの水」ではありません。水素(水素ガス)は確かに溶けています。
  • ただし、その水素はとても抜けやすく、「飲む頃にどれだけ残っているか」はものによってかなり差があります。
  • 「体に悪い」と断定できる根拠は、私が見るかぎり見当たりません。問題になってきたのは“害”よりも、“表示ほど水素が入っていない”“効果の根拠が乏しい”という点です。
  • 正直に言うと、は、科学的につくられた「水素水」そのものには、疑問が残っています。 ただし、水素そのものを否定しているわけではありません。

ここがいちばん大事なところなので、順番にお話ししますね。

そもそも「水素水」って、ただの水なのでは?

ただの水ではありません。水素水は、水に水素(水素ガス)を溶け込ませたものです。

ただ、ここでひとつ知っておいてほしいことがあります。「水素水」には、実は公的に決まった定義がありません。 どれくらい水素が入っていれば水素水と呼べる、という共通のものさしがないのです。

そして水素は、とても小さくて軽いので、水の中からどんどん抜けていきます。 2016年に国民生活センターが市販の水素水を調べたときには、開封して時間が経つほど水素の濃度が下がっていくこと(開封後しばらくでかなり減るものもあること)、容器によってはほとんど水素が検出されないものもあったことが報告されました。

「買ったとき」と「実際に飲むとき」で中身が変わりうる、ということですね。

つまり、“水ではある。水素も入っている(ことが多い)。でも、思っているほど安定して入っているとは限らない”。これが、まず押さえておきたい事実です。

参照:国民生活センター「容器入り及び生成器で作る、飲む『水素水』」
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20161215_2.html

「体に悪い」って本当?の不安を、整理してみます

以前、こんなご質問をいただきました。

年配女性
年配女性

水素水って体に悪いんでしょ?友達がそう言ってたの。

まず、水素水が体に悪い、と断定できる根拠は、私が見るかぎり見当たりません。

では、なぜ“悪い”という言葉が出てくるのか。色々見てみると、ネット上で語られている不安は、だいたい次のどれかに分かれます。

  • 「ただの水なのに高い」という不満 … “害”ではなく、コストと中身が見合っているか、という話。
  • 「効果がないのでは」という疑い … 過去に、健康への効果をうたった広告が問題視されたことがありました。期待して買ったのに…という落胆が、“悪い”という言葉に混ざっています。
  • 持病や治療中の方の心配 … これは別の問題としてお伝えします。

腎臓のことや尿酸値(痛風)のことが気になって検索された方へ。

これは水素水に限った話ではありませんが、治療中の方や持病のある方は、口にするものについて自己判断せず、まずは主治医に相談してみてしてください。

水分や食事の管理が治療に関わることがあります。ここは私が「大丈夫ですよ」とも「危ないですよ」とも言いません。あなたのことをいちばん分かっているお医者さんの意見をまずは聞いてみましょう。

私が“水素そのもの”は否定しない理由

ここまで読むと「CHIKAさんは水素アンチなの?」と思われるかもしれませんが、むしろ逆です。

水素という物質そのものは、怪しいものではありません。この地球上にも、私たちの体の中にも、ごく普通に存在しています。

いちばん小さな原子で、実は私たちの腸の中でも、菌のはたらきによって水素がつくられていることが分かっています。体は、もともと水素と付き合っているのです。

life-with-hydrogen

ですから、水素を取り入れる方法そのものを、私は否定しません。水素の吸入や、水素風呂についても。

実は私自身、水素ガスを吸入する機械や水素風呂の機械を購入したいと思い、実際に展示されているところまで見に行ったり、ネットで調べたりしていた時期があります。

ただ、きちんとしていそうな機械は、やはりそれなりのお値段で——そのときは、価格との兼ね合いで見送りました。“気になって自分なりに調べてみたけれど、そのときは縁がなかった”というのが、正直なところです。

ただ、その一方で、ずっと引っかかっていたことがあります。

水素の吸入や水素風呂は、肺や肌から——いわば体の外側から水素にふれる方法です。

でも水素“水”は、口から飲んで、胃や腸を通り抜けていきます。

実はこの“胃腸を通っていく道のり”は、私たち薬剤師がいちばん気にするところなんです。お薬の世界では、飲んだものがこの道のりで壊れたり、別のものに姿を変えたり、思うように働かなくなったりすることが、本当によくあります。

だから、いくら水素が「いちばん小さい」とはいっても──口から飲んで胃や腸を通っていく水素は、思ったまま体に届くんだろうか? と、ごく自然に疑問に思っていたのです。

そんなわけで、私が疑問を持っているのは、あくまで「水に、後から科学的に水素を充填(または水を分解)してつくった“水素水”を飲むこと」という、その一点なんです。

(※水素そのものが体の中でどんなふうにあるのか、もう少し知りたい方は、別の記事で解説しています → 水素とは?体の中での働きと還元くんとの関係をわかりやすく解説

“体になじむ水素”を探した先にあったもの

ここからは、私個人の経験からくる考えです。

そもそも私が水素に関心を持ったのは、リウマチと向き合うようになったことがきっかけでした。少しでもなんとかしたくて、食べるもの・飲むもの・暮らし方を、いろいろと見直していた時期です。

世の中が水素水ブームだったこともあり、そんな中、“水素”という存在に出会いました。

そこから、「本当に私たちの体になじむ水素って、何なんだろう?」──これを、ずっと考えてきました。

少しだけ化学の話をすると、“還元”とは、ざっくり言えば「酸化(サビ)の逆」の働きのこと。水素は、その還元を助けてくれる——いわば電子を渡してくれる、いちばん小さな運び手のような存在です。

だから、水素は「電子を渡してくれる、とても小さなもの」とイメージしていただければいいです。

水素が電子を渡して還元を助けるイメージ図

その目で見たときに──水に機械や化学変化で水素を押し込んだものよりも、もともと食べ物やお茶の中にある水素を、酸化還元電位の低いお茶(いわゆる水素茶)として取り入れるほうが、体になじむ感じがする、ということでした。

CHIKA
CHIKA

正直な話をひとつ。私は、ひんやり充填された水素水の味が、実はあまり得意ではないんです。ただ「冷たい」だけじゃなくて、「味気ない」というか。

同じ“水”でも、口に入れたときの感じって、人それぞれありますよね。

だからこそ、無理して飲むよりも、自分が気持ちよく続けられる形を選ぶのがいちばんだと思っています。いやいや飲むより、「おいしい!」と思って飲む方が絶対に続きます。

そうやって「自分になじむ水素」を探していった先で、私が行きついたのが還元くん(お茶などの酸化還元電位に関わる、陶器のボトル)だったのです。

おわりに|“効くか効かないか”の手前で

今日お伝えしたかったことを、もう一度だけ。

水素水は、ただの水ではありません。でも、水素は抜けやすく、過度な期待をするものでもない、というのが正直なところで、逆に「体に悪い」と決めつける根拠もありません。

そして私は、水素そのものは否定しないけれど、科学的につくられた水素水そのものには、疑問が残っています。

大事なのは、自分が心から納得し、信頼できる水との付き合い方を見つけることではないでしょうか。

水素を暮らしに取り入れてみたい方は、どうか自分の感覚に合うやり方を、ゆっくり探してみてくださいね!

ABOUT ME
CHIKA
CHIKA
CHIKACHAN HOUSE店主・薬剤師
オジカインダストリー正規代理店として、還元くん・メビウスウォーター・ワンゲルなどをご紹介、使い方なども含め情報発信をしています。自分自身の闘病体験から「薬にお世話になる前に、できることがある」と感じたのが原点でした。自然派の商品たちを中心に、暮らしの中で、できることを発信している薬剤師です。
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